最近、「OODA(ウーダ)式リーダーシップ 世界が認めた最強ドクトリン」という本を読みました。
OODAとは、観察(オブザーブ)、情勢への適応(オリエント)、意思決定(ディサイド)、行動(アクト)というループによって、健全な意思決定を実現するというものです。アメリカやNATO加盟国をはじめとする西側各国の軍隊だけでなく、中国やロシアを含む世界中の軍隊で採用されているそうです。
このOODAループは、アメリカ空軍大佐のジョン・ボイド氏が提唱した、敵に勝利するための基本理論であり、当初は、戦闘機パイロットとしての経験に基づいた、一瞬の戦闘に勝つためのものだったそうで、これに、ボイド氏が諸科学の知見を取り入れて汎用性を持たせた結果、OODAループは政治、ビジネスやスポーツにまで広く活用されるようになったといわれています。
では、何故PDCAサイクルに変わりOODAループが注目されたかと言いますと、VUCA(ブーカ)という言葉があって、これは、あらゆる物事が目まぐるしく変化する予測が難しい時代のことを意味しますが、新型コロナウイルスや異常気象、自然災害の発生など、ビジネスを取り巻く環境は絶えず変化している中で、このような時代においては、その時々の状況に応じて素早く判断をし、意思決定していくことが求められます。
なので、VUCA(ブーカ)の時代においては、PDCAサイクルは万能ではなく、「計画」から始まるPDCAサイクルに変わり、現場の「観察」から始まるOODAループが注目されているということです。
このOODAループのメリットデメリットですが、端的に言いますと、結果が出るまでのスピードが速い。臨機応変に行動できる。個人の裁量が大きい。バラバラになりやすい。業務改善には向かない。ということです。
私たちの仕事においてどうかというと、業務改善は毎日必要なことですので、PDCAサイクルを日々回していくことが重要ですし、お客様から質問を受けたり、お客様に自ら提案する際には、最善の判断を下し、即座に行動する個々の力が必要だと思いますので、OODAループを回していくことも重要なことだと考えます。
本では、OODAループの一つ一つの具体例を示しながら解説してありますが、このOODAループとPDCAサイクルをうまく活用して、事務所としての目標や理念を、実現していきたいと思いました。
Yoshi